「 東日本大震災 藤沼ダム決壊 」

 

「 東日本大震災 藤沼ダム決壊 」

 

東日本大震災が発生した2011年3月11日、須賀川市も震度6強の強い揺れに見舞われ、その直後、藤沼ダムが決壊しました。

この決壊により貯水されていた150万トンの水が泥流となって下流の集落に流れ込み甚大な被害が発生しました。7名が亡くなり、1名が行方不明に。行方不明者はその後40キロも離れた阿武隈川で発見され最終的に死者は8名になりました。民家に流れ込んだ泥流の高さは2メートルにもなり、19戸が流失もしくは全壊し、55戸が床上・床下浸水し、田畑の土壌も多くが流出しました。

決壊したダムの堤の高さは18メートル、長さ133メートル。決壊時、農業用のダムである藤沼ダムは田植え前であったため満水の状態だった。150万トンという水の量は想像しにくいが、東京ドームを天井までたっぷり満水にした状態の1.2杯分の水量と同じであるという。その全量が一気に流れ下り2つの地区の村を襲いました。決壊した時間ははっきりとはしていないようですが、三陸海岸に大津波が押し寄せる数十分前だという。そのことから午後2時46分の地震の直後に決壊したのではないかと想像できます。

藤沼ダムの決壊は、地震によるダムの決壊という点で、世界的にみても非常に稀な事例であるという。特に、高さ15メートル以上のダムが地震で決壊した例はほとんどないと言われているようです。現在の藤沼ダムは再建され、ダム湖周辺は自然公園として整備されており、キャンプ場、バーベキュー場、パークゴルフ場などがある。

3.11当時を振り返ると、その後しばらくはとても混乱した状態が続き、「須賀川あたりでダムが決壊したらしいよ」と、当時耳にしたような記憶はありますが、テレビをつければ東北地方太平洋沿岸部での津波被害や福島第一原発事故の規模が非常に大きかったことや、それら各被災地の衝撃的な被害状況の映像がテレビで報道される慌ただしい毎日のなかで、ダム決壊のことはすっかり忘れてしまっていったように思います。

YouTubeで検索すると決壊後の動画が公開されており、当時の状況を知ることができます。

 

 

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